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消費税の相殺

2019.01.25

こんにちは。行政書士事務所ETHICA代表の古谷です。
本日は”消費税の相殺”についてお話させて頂きます。

いきなり何の話だ?とお思いになられたでしょうか。
もう少し噛み砕いてお伝え出来るよう、「風俗営業におけるキャストさんとの契約関係」の例を交えながらお話させて頂きます。

 

さて、早速ですが、キャストさんとの契約について

「働いているんだから、雇われている=”雇用契約”じゃないの?」

と、多くの経営者の皆さまはお考えになられるかと思います。

 

確かに、通常の場合は雇用契約となります。
しかし実際には、雇用契約ではなく、“請負契約”としているケースも多くございます。
この”請負契約”というものが今回のお話のポイントになってきます。

 

雇用契約と請負契約の違い

 

”雇用契約”と”請負契約” この二つの契約を消費税の観点でまとめますと、
 
雇用契約(指揮命令下にある)= 給与として支払う → 消費税非課税
 
請負契約(指揮命令下にない)= 報酬として支払う → 消費税課税
 
と区分されます。

 

どちらも同じように役務提供の対価としてお金を支払うのですが、消費税についての扱いが異なっているのがお分かるりになるかと思います。
順にみていきましょう。

 

雇用契約と請負契約の違い 消費税の扱い

 

雇用契約の場合、給与額から社会保険料や源泉徴収税が発生します。

ですので、キャストさんの給与(実際の手取り額)を請負契約と等しくする場合は、請負契約の場合よりも多く給与を支払う必要があります。

この観点から見ても、請負契約を結べるのであればその方が良さそうですよね。

 

更に、営業をするにあたり様々な仕入れが必要かと思います。

例えばお酒・グラス・インテリア・・・仕入れの金額の8%が消費税(2019年10月には10%)ですから、消費税だけでも大きな金額になります。
お客様に於かれましては、「なるべく納税額を抑えたいなぁ・・」とお考えになるはずです。
ここでも、請負契約が優位に働いてくれます。どういうことでしょうか?

 

キャストさんとの契約を請負契約とした場合、
「仕入れの際に支払った消費税額と、キャストさんに渡した消費税額を相殺することが可能」なのです。

ちょっと複雑になってきました。例を挙げて見てみましょう。

 

消費税相殺の具体例

 

例えば、A社の社長さんが税別1,000万円分仕入れを行ったとします。

 

その際、消費税は80万円となり、その分お金を支払わなければなりません。
(=上述の”仕入れの際に支払った消費税額”に該当)

 

次はキャストさんへの報酬額を考えてみましょう。

 

キャストさんとの契約を請負契約とした上で、報酬額を1,000万円とします。
この報酬に、キャストさんが申告の際に納めるべき80万円を追加で支払います。
(=上述の”キャストさんに渡した消費税額”に該当)

 

この時、仕入れの際の消費税額80万円と、請負契約の報酬で上乗せした80万円を相殺することが出来るのです。

つまり、あとからこのA社の社長さんが納税時に納める税額は、
 

80万円(仕入れの際に発生した消費税額)―80万円(報酬に上乗せする消費税額)=0円

 
となります。

 

これは、

請負契約によって可能になる事ですので、雇用契約の場合はこのような相殺は出来ません。

前述の通り、雇用契約の場合はキャストさんに支払う金額が”給与”となり消費税がかからない為です。

 

消費税相殺時の注意点

 

ただし、一点ご注意頂きたい点がございます。

キャストさんに何も伝えずそのまま働いてもらうと、雇用契約とみなされてしまう、という事です。

 

「○時から営業開始だから、○時には来てください」
「○○はしてもいい、✕✕はしてはいけない」

 

などの決まりは、お店で働く以上当然発生する事なので、客観的に見ると雇用契約とみなされてしまうのです。

 

請負契約の場合は、事前に書面を作成するなど、

「請負契約であることを示す必要がある」。

この点は意外と見落とされがちですので、お気をつけください。



いかがだったでしょうか。

少し複雑な内容だったかもしれませんが、こういった情報なども惜しみなく提供し、お客様のご事情に合わせ丁寧にサポートさせて頂きます。
些細な事でもまずは弊所にご相談下さい。

 

今回は以上とさせて頂きます。

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